食品業界最前線

年末年始の食卓事情 後編

7割が「年末年始の料理」に悩みあり
料理負担の解消「外食」が「デリバリー」を上回る
自身が年末年始の料理をメインで行う 全国約3000人調査結果

フィールド・クラウドソーシング事業を展開する株式会社mitoriz(本社:東京都港区、代表取締役社長:木名瀬博)は、全国のアンケートモニター(以下、POB会員)から月間1500万枚のレシートを収集する国内最大規模の(提携サイト含める)、日本初のレシートによる購買証明付き・購買理由データベース「マルチプルID-POS購買理由データPoint of BuyⓇ(以下、POBデータ)」を活用し、生活者の購買行動を分析しています。今回は、「年末年始の食卓事情」をテーマに、2021年11月12日~14日に、全国のアンケートモニター会員を対象にアンケートを実施しました(N=2985人、自身がメインで年末年始の料理をする人:平均年齢51歳)。その結果を報告いたします。

年末年始の料理、7割が悩みあり
「献立」「後片付け」「買い出し」などが挙がる

最初に、自身がメインで年末年始の料理をすると回答した2985人に、「年末年始の料理に悩みがあるか」尋ねると、およそ7割が「悩みがある(69.6%)」と回答しました<図表1>。

その悩みは、多い順に「献立を考えること(63.0%)」、「後片付けが面倒(58.4%)」と回答し、「食材の買い出しが面倒(46.5%)」が続き(複数回答・選択肢)、「20代~30代(N=249人)」では、いずれも半数以上で、他の年代と比較すると高い傾向があります。

コメントをみると、「普段の料理と手間が異なり、献立を考えて買い出しに行くまでがとても面倒(20代女性)」、「スーパーは年末年始の価格が高くなり、混んでいるため買い物も手間がかかる(30代女性)」といった、おせち料理や年末年始のご馳走など、いつもの日常とは異なる料理の手間や準備に対する悩みが挙がりました。今年は帰省し家族で集まることを計画する人も多く、帰省先で料理をする機会が増えることが予想される「60代以上(N=354人)」では、「冷蔵庫や冷凍庫のスペース(30.5%)」、「いつもより多めに作る必要がある(22.0%)」が、平均値より多い結果となりました。

年末年始の料理負担軽減、総菜購入が最多
デリバリーが外食を上回る

次に、「年末年始の料理負担を軽減するために行うこと」を尋ねると、「総菜などを購入する(54.0%)」が半数を超え、「冷凍食品を活用する(32.6%)」が続きました。

また、「デリバリーする(17.5%)」よりも、「外食する(29.8%)」が大きく上回り、コロナ禍でデリバリーの利用が浸透しましたが、新規感染者数が最低水準で推移していることが理由として考えられ、年代別では「20代~30代」が、(36.1%)となり、平均値を<+6.3pt>上回りました。

そこで、年末年始における「外食チェーンの利用状況」を探るため、昨年の年末年始<2020年12月27日~2021年1月5日>にPOB会員が購入した「マクドナルド(2651枚)」、「すき家(977枚)」、「ケンタッキーフライドチキン(799枚)」レシートの購入状況を分析してみました()内は期間中のレシート枚数。

年末年始の外食チェーン
マックとKFCは、単価の高いメニューが選ばれる傾向
すき家は購入個数で客単価アップ

各チェーンの年末年始の購入状況(レシート1枚あたりの平均購入個数と平均購入金額)をみると、「マクドナルド」や、「ケンタッキーフライドチキン」は、20年12月31日~21年1月3日まで、平均購入個数に大きな変化はありませんが、平均購入金額が高い状態が続いているため、普段よりも単価の高いメニューが購入されている傾向があります。

「すき家」においては、20年12月31日~21年1月3日まで、平均個数が増えていることが、平均購入金額のアップに寄与していることが考えられるため、利用者の購買行動の違いが見受けられました。

まもなくコロナ禍で迎える年末年始が訪れます。年末年始の過ごし方のコメントをみると、「まだコロナがおさまった安心感がないので、昨年から引き続き大勢で集まらないと思う。家族だけで普段より少し豪華な食材や食事を食べる(50代男性)」など、昨年同様に自宅で過ごす人や、「昨年はコロナ禍で家族が集まれなかったので、今年こそ全員集まり、お節をいただきたいです(60代女性)」、「昨年はできなかった、家族で旅行と外食。ディズニーシーには日帰りで行く(50代男性)」、「昨年はコロナで外食があまりできなかったので親戚や友人などと外食を楽しみたい(30代男性)」など、帰省や旅行、友人と外食などイベントを計画している人も多くみられました。

[調査概要]N=2985人、自身がメインで年末年始の料理をする人

調査期間:2021年11月12日~11月14日  インターネットリサーチ エリア:全国

調査機関:株式会社mitoriz

調査概要

 

~30代 40代 50代 60代 合計
女性 286 673 816 338 2113
男性 63 223 359 227 872
男女計 349 896 1175 565 2985
(%) 12% 30% 39% 19% 100.0%

 

マルチプルID-POS購買理由データPoint of Buy

Point of BuyⓇデータベースは、全国の消費者から実際に購入/利用したレシートを収集し、ブランドカテゴリや利用サービス、実際の飲食店利用者ごとのレシート(利用証明として)を通して集計したマルチプルリテール購買データです。

同一個人(シングルソース)から「消費行動」に関わる複数種類のデータを収集しており、ショッパーの行動結果からリアルなショッパーの実態に直接迫り、マーケティング戦略に不可欠なデータを、“より精度を高く” 企業・メーカーに提供します。

集計対象は、消費財カテゴリ68種類 約6,000ブランド、飲食利用カテゴリ10種類約200チェーン(2018年1月現在)。全ての利用証明に購入/利用理由(フリーコメント)がデータ化されています。

お問い合わせフォーム:https://www.sbfield.co.jp/contact/contact-corporation
サービスページURL:https://www.sbfield.co.jp/multi-idpos

株式会社mitoriz 会社概要

株式会社mitorizは、ソフトブレーン株式会社(本社:東京都中央区、設立年月日:1992年6月17日、代表取締役社長:豊田浩文)のグループ会社として2004年7月に設立(ソフトブレーン・フィールド株式会社)。2022年1月1日に、ソフトブレーン・フィールド株式会社から株式会社mitorizに社名変更。全国の主婦を中心とした10万人を超える登録スタッフネットワークを活用し、北海道から沖縄まで全国のドラッグストアやスーパー、コンビニ、専門店など227,537店舗以上をカバーし、営業支援(ラウンダー)や市場調査(ミステリーショッパー、店頭調査など)を実施しています。キャスト・データ・ネットワークを活⽤して、新たなつながりを創出し、⼈やモノの潜在価値を顕在化し、社会に新たな価値を提供します。持続可能な社会の実現に貢献していきます。

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